【調剤薬局に転職】調剤薬局のチェーン数による違いは?
- 大規模チェーンは教育、福利厚生が充実しており収入が低め
- 中規模チェーンは年収と福利厚生のバランスが良く薬局経験者にお勧め
- 小規模薬局は高年収を追求する人にお勧め
調剤薬局に転職しようと決めたは良いけど、その後転職エージェントに
どの位の規模(チェーン数)の薬局がいいですか?
と聞かれたりします。
となった方の為に、
この記事では調剤薬局におけるチェーン数の重要性について解説します!
どのくらいの規模の薬局にしようか悩んでいる人は参考にしてくださいね!
この記事は転職2回、転職サイトに同時に10社登録したことがある現役薬剤師が書いています。
この記事は3分で読めます。
チェーン数に伴う調剤薬局の傾向
調剤薬局では個人でやっている所から、最大手のアインファーマシーズでは1151店舗と幅があります。
店舗数によってある程度の方向性や方針があるので3つのケースに分けて解説していきます。
大規模チェーン(100店舗~)
アイン薬局の店舗数は断トツですが、2位のクオール薬局でも700店舗を超えています。
上位15社程度は100店舗を超えているので大規模チェーンと括ります。
規模が大きい程、在庫のデッドリスク(期限切れの薬)が減り、薬の納入価の交渉もできる為収益が上がりやすいです。
大規模チェーン良い点
福利厚生がしっかりしている
アイン薬局では2020年4月時点で時短勤務者が721人となる等、働きやすい職場づくりや
コンプライアンス遵守などが徹底しています。
研修がしっかりしている
新卒の薬剤師もしっかり確保する為、ほとんどの企業で力の入ったプログラムを用意しています。
中途や、未経験者などにも手厚く研修する企業が多いです。
キャリアアップが用意されている
店舗数が多くありポストもある為、将来のキャリアアップを希望する人にはチャンスが多いです。
一部上場している企業も多いので利益や実績を上げることで昇進していくことができます。
経営が比較的安定している
調剤薬局業界では医薬分業が進み、新規拡大が頭打ちな傾向があります。
そこで、既存の薬局を買収してグループを多くくしていく傾向があります。
大規模チェーンは経営が比較的安定しており、買収される確率は低めと言えます。
大規模チェーン悪い点
年収水準が低い
業界全体を見ても年収水準が低い所が多いです。
理由としては福利厚生や教育が充実しており、また、企業ブランドもある為
年収がある程度低水準でも入職希望者が多いです。
上場企業の場合は株主利益を追求する必要があり、人件費は低コストに抑える必要があります。
キャリアアップしていけば将来年収は高くなる可能性がありますが、
厳しい勤務に耐えられた社員が昇格していく傾向が強いです。
また、転勤できない場合はさらに給与水準が下がる為、ある程度福利厚生が整った中小企業の方が、給料とのバランスが取れることも多いです。
ノルマが厳しい
従業員の評価システムとして、半期毎に目標を立てさせる企業が多いです。
例えば、
などの項目で厳しい目標を立てさせられ、達成できなければ昇給やボーナスに影響します。
キャリアを早く積みたい人には適した制度ですが、ノルマが不向きな方もいると思います。
新卒入社が優遇される可能性がある
どの企業もそうですが、新卒入社の社員が出世しやすかったりと優遇されることが多いです。
大規模チェーンは新卒で入る薬剤師も多い為、中途入社でキャリアアップを目指す場合は新卒入社の社員と競わなければいけません。
中規模チェーン(10~100店舗)
中規模チェーンは多く存在しますが、大規模チェーンと小規模薬局のちょうど真ん中を抑えたバランスの取れた企業が多いです。
しかし、最近ではグループで月4万枚を超えると基本料が大幅に減収となる改定となっているので
該当する、3~50店舗辺りのチェーンは収益が厳しい状況かと思います。
中規模チェーンの良い点
大手チェーンに比べて給与水準が高い
新卒の薬剤師の大部分が大手企業に就職してしまうので、比較的高い年収を提示しないと人が集まらない為です。
また、地方に展開している企業だと土地代なども首都圏に比べれば安く、収益が得やすいという場所もあるかと思います。
働きやすさを重視している企業も多い
人材が集まりにくい場合は辞められないように働きやすさを重視する企業も多いです。
大規模チェーンは人が辞めても新卒薬剤師も沢山入る為、必要以上に厚遇することはありません。
働きやすさと年収のバランスをとると中規模チェーンは良い選択肢になると思います。
将来性がある
発展途上のチェーンが多く、長く勤めれば将来要職に着ける可能性もあります。
自分自身で企業を発展させていきたい、というモチベーションがある方にはお勧めです。
中規模チェーンの悪い点
収益が悪化してくると大規模傘下に入ったり買収の対象になる
大手との競争が激しく最終的に経営が上手くいかなければ買収されたり、大規模グループ傘下に入る場合があります。
大規模グループの傘下になった場合は給与体系や条件などは見直しとなる事もあり、規模が小さい場合リスクが高まると言えます。
教育制度が大手に比べればやや弱い
大規模チェーンほどではありませんが、リクルートの為研修制度を用意している企業もあります。
しかし、大規模チェーンのように教育専門の部署を作ったりするのは難しいのが現状です。
グループ規模が大きくなるにつれ充実した研修制度が整っている所も多くなってきます。
教育制度があるかどうかは入社する前に確認する必要があります。
小規模薬局(個人~10店舗)
小規模の場合はオーナーの能力や人柄に左右されることが多いです。
小規模薬局の良い点
高収入
即戦力を必要とする上、通常の方法では中々来てもらえない為、好待遇な場合が多いです。
場所を選ばないのであれば地方の個人薬局は高い傾向があります。
アットホーム
社長の方針にもよりますが、社長との交流を重視する企業もあります。
その際は、長く付き合うことでより重用される事が多いです。
小規模薬局の悪い点
休みにくい場合が多い
人材が十分でないケースが多く、高収入の代わりに休みにくかったりと勤務環境は整っていない場合もあります。
やはりオーナーの方針にもよりますので、事前に確認しておきましょう。
オーナーが信用できない場合勤め続けられない
オーナーの方針がおかしいと感じる場合、今後長く務めることは難しいです。
初代は素晴らしい社長でも2代目がダメという話はよく聞きます。
今後の改定次第では閉局や買収の危険が高い
中規模でもそうですが、今後個人薬局は淘汰されていきそうです。
やはりデットストックの問題も考えると扱えない薬も出てきてしまいます。
教育制度はないことが多い
教育制度はないのが原則かと思います。
未経験などで行くのは難しいかもしれません。
薬局チェーン数 結局おすすめはどこ?
年収はある程度妥協できる方、薬局未経験の方や福利厚生に魅力を感じる方は大規模チェーンがおお勧めです。
将来的な安心感もあり、同じ条件で継続して働ける可能性は高いです。
2~3年以上経験はあり、年収と勤務環境のバランスを取りたい方は中規模チェーンがお勧めです。
福利厚生や働きさも平均以上な企業も多いですが、企業数が多いので調べる事には苦労します。
年収を最優先したい方は、小規模薬局がお勧めです。
小規模薬局の場合は将来性にはやや不安がある為、状況次第で再度柔軟に転職できる方がいいかも
しれません。
まとめ
いかがでしたか?
薬局の規模によってある程度傾向が変わってきます。
自分の希望に合った規模の薬局を選ばないと転職に失敗しやすくなります。
転職サイトでチェーン数を聞かれた際は参考にしてみてくださいね!
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