薬剤師は新卒1年目で辞めてもいいのか?辞めるべき4つのケースと続けるべき3つのケースに分けて解説!
- 人間関係に問題がある場合
- 自分のストレス限界を超えた場合
- 事前に聞いていた条件と異なった場合
- 教育制度がなく不安な場合
- 教育期間が辛い場合
- 年収が少ない・・と気づいた時
- 単純な作業が辛いと感じた場合
新卒1年目の薬剤師が仕事を辞めてもいいのか?
このページにたどり着いたということは非常に悩んでいることでしょう。
この記事では辞めるべきケースと続けた方が良いケースに分けて紹介します。
念願の薬剤師免許が取れて働き始めたはいいけど思っていた事と違っていた・・・
と言うことは、きっとあると思います。
薬剤師1年目は学ぶことも多く、大変多忙です。
本来、辞めるべきケースでも気づかないこともあるでしょう。
また、それに伴って今は辛いかもしれないけど、続けた方があなたの為になるケースもあると思います。
読んでれば頂くことで、今の会社を続けるべきか辞めるべきなのかの参考になれば幸いです。
この記事は、転職2回、薬剤師歴10年の現在調剤薬局で管理薬剤師をしている薬剤師が書いています。
この記事は4分程で読めます!
はじめに 「働き始めたら3年は辞めるな!」は本当か?
働き始めてから3年は辞めるな!
と誰かに言われたことはありませんか?
管理人が3年目の薬剤師を評価するとしたら
- 初歩的な教育は終わっている
- ある程度続けて勤務した実績がある
とみると思います。
例えば、
3年働いた薬剤師と、1年目の薬剤師が同時に面接に来れば3年目の薬剤師を採用するケースもあるでしょう。
1年目の薬剤師を採用する場合はやはり教育のことも考えなければなりません。
そう考えると
新卒1年目で仕事を辞めるというのは一定のリスクはある
と思います。
しかし、それを踏まえてもあなたは、何があっても辞めてダメな訳ではありません。
次ではあなたが続けるべきケースと辞めるべきケースについて解説します。
新卒薬剤師が辞めないほうが良い3つのケース
教育期間が辛い場合
薬剤師というのはどの職場でもまずは教育から始まります。
いかに優秀な学生でも1人前になるには一定の教育や経験が必要です。
薬剤師のミスは命に直結する可能性もあり、新人から1人前まで引き上げるのに現場では非常に気を使っています。
企業によっては3カ月~半年ほど集中的に研修を行うところもありますが、給与を出したうえで教育もしているので企業からすれば先行投資とも言えますが完全な赤字です。
この赤字を回収するのに3年はかかると言われています。
その為、研修期間中は企業もとにかく詰め込みがちです。
家に帰ってからの宿題なども多すぎて辛い、という声もよく耳にしました。
このケースも非常に難しい所ですが・・・管理人としてはできるだけ続けることをお勧めします。
薬剤師として経験を積んでいくという事、勉強していくという事は切っても切れません。
どの職場に行ってもいつかは学ばなければならないのです。
社会人になり、給与が入り、もっと自分の時間を楽しみたいタイミングだと思います。
しかし、給与も貰えて教育してもらえるのはあなたに得しかないはずです。
まだ、限界・・・とまでは言えない人はもう少しだけ続けてみませんか?
年収が少ない・・と気づいた場合
あれ・・私の給料安くない・・・?
自分の友人がドラックストアや企業など給与水準の高い場所に努めており、比べてしまったりすると起こります。
当然、年収を上げたいというのも転職する理由にはなるのですが・・。
生活が厳しい、などの切実な事情の場合は別ですが、管理人としてはもうしばらく続けることをお勧めします。
すぐに転職先を探しても、今より年収が高い所は見つかるかもしれません。
しかし、それなら2~3年やった後に、しっかり自信とスキルをつけてから転職した方が、より給与水準は上がり生涯的な年収は高くなると思います。
3年しっかりと経験した薬剤師は採用しやすく、就職先の幅も広がるでしょう。
自分のキャリアアップも含めて転職するかは考えましょう。
単純な作業が辛いと感じた場合
私もきついです(笑)
残念ながら薬剤師の仕事は地味な仕事の繰り返しです。
1年目は特にきついかもしれませんが、自分の能力が上がるにつれて徐々に楽になっていくと思います。
ピッキングばっかりとか、ひたすら投薬、ずっと混注と思うかもしれませんが、1年目ならどれもまだ十分やり慣れていないはずです。
それらが、早く正確にできるのは薬剤師としての資質の一つでしょう。
その分野を極めたと思えるならその時に転職を考えたらいいのではないでしょうか?
新卒1年目ならもう少し続けてみることをお勧めします。
新卒薬剤師が辞めるべき4つのケース
人間関係に問題がある場合
転職を決意する最も多い、そして大きい理由は人間関係です。
- 上司や同僚に馬鹿にされた、何も教えてもらえない、無視されるなどの場合
- もしくは(あってはならないことですが)、パワハラ、セクハラなどある場合
このケースは新卒薬剤師でなくても起こりえますが、即座に辞めるべきでしょう。
人間関係がこじれた場合、正常に学んだり、経験を積んでいく事が非常に難しくなります。
この場合は早めに転職した方がより早く再スタートを切ることができます。
深刻になると心を病むケースも出てきます。
人間関係が劣悪な場合はすぐに転職することを検討しましょう。
自分のストレス限界を超えてしまった場合
自分のストレス限界を超えている場合は転職していいと思います。
人にはそれぞれストレスに耐えられる量が違うと思っています。
世の中の8割のひとが厳しい研修に耐えられても、2割の人は耐えられないということもあると思うのです。
もしあなたがストレス限界を迎えたと思うなら心を病む前に辞めましょう。
もっとゆっくりやれる場所でもいいじゃないですか?
大企業じゃなくてもいいじゃないですか?
あなた自身が薬剤師の仕事に誇りを持てる場所を探しましょう。
あなたが伸び伸びと働けることで誰かの助けになれるはずです。
事前に聞いていた条件と違う場合
入社時の条件と違った場合や確認不十分で自分の思わぬ就職になった場合です。
例えばですが、
地元にある企業なので就職したところ、他県の配属になってしまった場合や給与条件なども事前の条件と違う場合などがあげられます。
本来ありえないことですが、巧妙に企業が不都合などを見せずに採用する場合もあるでしょう。
私が実際にあったのは
- 通勤30分圏内の所までしか行かせない、と言っていたのに2時間以上掛かる所に行かされた
- ○○円ぐらい毎年昇給するかも?と言われていて全然昇給しない
- 研修会という名目で業務後、時間外に無給で集まらなきゃいけない
ということはありました。
入社してしまえば立場の弱い新人薬剤師では会社の言いなりになってしまう可能性があります。
条件が事前のものと明らかに違う場合は転職を考えていいでしょう。
教育制度が全くなく非常に不安がある場合
教育制度やサポートがない場所に勤務してしまうというのは事前のリサーチ不足かもしれませんが、
薬剤師はきちんと教えてくれる人がいないと中々経験を積めません。
憧れの病院に入ったはいいけど、教えてくれる人が誰もいないと言う事もあるかもしれません。
勿論、自分で学ぶ気があれば少しづつでも成長していく事はできるでしょう。
しかし、薬剤師にとって最初の数年は成長するために非常に貴重な期間です。
学生の頃は国家試験や卒論、卒業試験などで就職先の吟味にあまり時間を取れなかったという人もいるでしょう。
もし、教育制度が整っておらず、教えてくれる人もいない場合は転職を検討してもいいでしょう。
転職する際は転職サイトを利用しよう
いざ転職しようと思っていてもそもそも就職したばかりのところで、どうしたらいいか分からないかもしれません。
そんな時は転職サイトに登録しましょう。
転職サイトとは完全に無料で就職先を斡旋してくれるサービスです。
薬剤師の求人は膨大なため個人では収集しきれません。
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薬剤師転職サイト5選!30の転職サイトのランキングを集計&比較してみた!
でまとめているので相談してみましょう。
初めての転職の場合は、直接会って面談してくれるマイナビ薬剤師やファルマスタッフを利用するのがお勧めです。
まとめ
この記事では辞めるべき4ケースと続けることを勧める3ケースを紹介しました。
多くの他のサイトでは1年目の転職でも問題ないと言っているところもあります。
しかし、薬剤師の求人状況は刻一刻と変わっており、以前ほどの売り手市場ではなく、徐々に解消しつつあります。
薬剤師のライセンスがあればとりあえず採用、という時代はもうすぐ終わるかもしれません。
ですから、無責任に「新卒でも転職したらいいじゃん?」とは言えません。
もしあなたが1年目で辞めるかどうか考えている場合は慎重に考えてください。
そして、その上でも辞めるべきと思ったなら速やかに決断して新しいスタートを切って下さい。
あなたが成長し、素晴らしい薬剤師になることで救われる患者さんが必ず居ると思います。
管理人も一人の薬剤師として応援しています!